2023 ケルン国際デンタルショーに参加して

2023 IDS ケルン 歯科関係者向け情報

この記事では、2023年3月14日~18日にドイツのケルンで行われた第40回 ケルン国際デンタルショー(IDS:International Dental Show)に参加しましたので、そのレポートを記載しました。

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ケルン国際デンタルショーとは

ドイツのケルン・メッセで開催される2年に1度の国際デンタルショーで、歯科業界における世界最大の祭典で、「ケルンに行けばこれから来る最先端技術が分かる」とも言われています。
この国際デンタルショーは1923年から始められたため、今年が100周年ということで盛大に行われており、入場者もかなり多くコロナの収束も実感しました。

現地では大学同期の中嶋亮先生(銀座矯正歯科 院長)が、RAYブースにてレクチャーをして頑張っている姿を見て大変刺激を受けました。

また、世界中から革新的な最新テクノロジー技術を用いた製品が集結するため、企業や歯科医師からも大きな注目を集めていました。

IDS2021からは、新たにデジタルプラットフォーム「IDS connect」が導入され、多くのメーカーとバーチャルでネットワークを構築し、最新の話題を入手することが可能になり、ライブ中継やオンデマンドコンテンツなどにもアクセスでき様々な方法で楽しめるように工夫されていました。

2023 IDSについて

開催日程:2023年3月14日(火)~18日(土) 9時~18時
場所:ドイツ連邦共和国 ケルン・メッセ(ケルン見本市会場、Koelnmesse)

紹介You Tube

参加チケット

2023 IDSのチケット購入はこのサイト(https://www.english.ids-cologne.de/trade-fair/tickets/buy-tickets/)から行い、参加費用は下記のとおりでした。

Tickets   Price
・Day ticket             EUR 15.00
・2-day ticket           EUR 19.00
・Season ticket         EUR 24.00
・Day ticket reduced for students and trainees   EUR 7.50

2023 IDSに参加した所感

今回の展示ではエックス線AI、フェイススキャン、3Dスキャナー、3Dプリント、3D顕微鏡など最新のテクノロジーを入れた機器が見られました。これはコロナ禍での開発の成果と思われ、あと数年後には歯科医療の中心になっていくように感じました。

さらに、最新テクノロジーのクロス クリエイティビティ(cross creativity):○○×○○の連鎖、例えば口腔内スキャナー×エックス線×CT×フェイススキャン×AI診断×3Dプリント等の技術はこれからさらに発展すると考えられ、診断支援及び患者コンサルに繋がる技術革新が進むと思われます。

各社の展示は、写真のようにそれぞれ特徴がありました。

どれも目に留まるものが多く、私が参加した2日間では見きれない状態でした。

また展示の工夫および勧誘方法としては、先生によるデモや講演、コンペティションやその表彰、無料カフェコーナー、歯磨き体験コーナー、剣道の組み打ち等が行われており、各社工夫されていました。

インプラント会社の展示も多く、日本で多くのシェアを持っている会社や日本では販売されていないインプラントも多数見られ、インプラントAIの開発も行っている私にとっては大変勉強になることが多い展示でした。

IDSアプリ

チケットや会場情報は全てアプリで内容が見られ、最新情報が常に更新されており、大変便利なものとなっていました。

GC & Friends party

2023年3月16日の夜には、株式会社ジーシーが主催のパーティに参加させて頂きました。
場所はフローラ(Flora, Amsterdamer Str. 34, 50735 Cologne, Germany)という会場で盛大に行われ、中尾社長はじめ多くの方々と意見交換ができ大変有意義な時間となりました。

ケルンについて

ケルンはドイツ西部でライン川流域に位置しており、国内4番目に大きい都市(ベルリン、ハンブルク、ミュンヘンに次ぐ)になります。ケルンには、長い歴史を誇る世界遺産のケルン大聖堂(ゴシック建築の最高峰)や伝統的なカーニバルなどがあり、季節を問わず魅力的な見所が多い場所です。

食としては、2度揚げされたポテトフライのポメス(Pommes)と地ビールのケルシュが有名です。
ドイツは移民を多く受け入れている国であり、ケルンで最も多い移民はトルコ人のため、トルコレストランも多くあります。

気候は、緯度では北海道北部と気候が近く、ケルンの3月の平均最高気温は11.4℃、最低気温は1.3℃です。
時差は日本と7時間です。

飛行機での移動には、日本からフランクフルトへの直行便もありますが、今回私は成田からドーハ経由の航空便(カタール航空)を使用したため、移動時間は行きが計23時間(成田-ドーハ:13時間、トランジット:3時間、ドーハ-フランクフルト:7時間)、帰りは偏西風の影響で計16時間(パリ-ドーハ:5時間、トランジット:2時間、ドーハ-成田:9時間)でした。

また、フランクフルト空港からケルン中央駅への移動は、ドイツ鉄道DB(ICE)で約1時間かかります。ドイツの電車は日本ほど正確ではありません。

ICEのチケット購入はこちらのサイトからの事前購入をお勧めしますが、現地での券売所でも購入は可能です。
ケルン市内で電車にて移動するには次のようにして電車チケットを購入します。
例えば、ケルン中央駅からケルンメッセ駅までは3.2ユーロでした(歩いて20分くらいの距離です)。

ドイツの鉄道駅は日本と違い改札がありません。そのためチケットを買わなくても電車に乗れますが、チケットを購入しないで乗車し検札があった場合、罰金として60ユーロを支払わなければいけないようです。

また、電車に乗ると、車両内にチケットを入れる機械があるので、そこにチケットをいれて有効化にさせる必要があります。

駅構内のトイレは有料になっており、下記写真のようにトイレ前のゲートで1ユーロの入金が必要でした。

IDS向けのツアーには下記のようなものが幾つかありますが、私はケルンからフランス(パリ)に移動して帰国したため、一般的なツアー会社のものを使用し格安で行くことができました。

・シービズ デンタルツアー(コミュニケーションツアーズ社)

https://www.dentaltour.jp/ids2023/index.html

・プリマツアーズ

IDS 2025 モデルプラン詳細|プリマツアーズ
プリマツアーズは海外見本市視察・国際学会の専門店。海外見本市の出張・手配、学術会議の出張・運営をお手伝いいたします。

・ハルカゼツアー

2023 IDS 視察ツアー ケルン国際デンタルショー
最終更新日:2023年2月27日

参考までに、ドイツでもフランスでも「Yahoo! JAPAN」のサイトの閲覧はできませんでした。下記のような表示が出てました(カタールのドーハでは閲覧可能でした)。
「2022年4月6日 (水) よりYahoo! JAPANは欧州経済領域(EEA)およびイギリスからご利用いただけなくなりました」

また、Word Pressの編集もヨーロッパでは出来ない状態でした。

IDS 過去の実績

2021年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のため規模縮小での開催で、2019年開催の概要は下記のとおりです。

出展者数:64ヵ国から2,327社(73% が外国企業)
展示面積:170,000㎡(東京ドーム約12個分)
来場者数:166ヵ国から約160,095名(62%が外国人)

2025 IDS ケルンについて

次回は、2年後の2025年3月25日~29日の開催予定となっています。最新の歯科情報を知りたい方は参加することをお薦めいたします!

参考URL:http://www.koelnmesse.jp/ids/

おまけ① パリ観光

ケルンからパリへはICE(ドイツ鉄道 DB)とTGV(フランス国鉄 SNCF)で約6時間かけて移動しました。

観光は2日間かけて、ヴェルサイユ宮殿(鏡の回廊など)、凱旋門、エッフェル塔(トロカデロ広場から日中とシャンパンフラッシュ)、シャンゼリゼ通り、コンコルド広場、ヴァンドーム広場、ノートルダム大聖堂、ルーヴル美術館(モナリザ等)、オルセー美術館(ゴッホ等)、オランジュリー美術館(モネ等)、サントシャペル教会を回り、芸術の都を堪能できました。

おまけ② 日本帰国時の手続き

2023年3月時点では帰国に際して、事前に「Visit Japan Webサービス」と「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」での登録が必要になります。

パリのシャルル・ド・ゴール空港では「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」の提示が必要でした。

日本帰国時には、「Visit Japan Webサービス」の検疫手続事前登録の画面と税関申告QRコードの提示で、スムーズな帰国手続きができました。税関申告については、QRコードを提示により、以前のような「携帯品・別送品申告書」の記入は必要ありませんでした。

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