大人の歯磨きに関する疑問【患者様向け】

大人の歯磨き 知りたい歯の情報

この記事では大人の歯磨きに関する疑問について、これまでの私の臨床経験と知見を中心に分かりやすくまとめました。

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大人の正しい歯磨きの仕方はどのようにやるのですか?

歯磨きの目的は、虫歯や歯周病の原因となるプラーク(歯垢)をしっかりと落とすことです。
一般的には、自分なりの歯磨きをする歯の順番を決めると、磨き忘れを防ぐことができます。

歯ブラシを大きく動かさず、1ヶ所(3~4歯)を10~20ストロークごと小まめに動かすとプラーク除去に効果的です。
赤い染めだし液を用いて磨き残し箇所を視覚的に見て、歯磨きすることもお勧めです。

①歯と歯の間、②歯と歯肉の境目、③かみ合せの面はプラークがつきやすい部位です。特に、歯と歯の間は歯ブラシの毛先が届かないため、虫歯や歯周病が起こりやすい部位です。

この歯間部のプラークは歯ブラシだけでは約60%しか磨けていないため、デンタルフロスや歯間ブラシ等の歯間清掃補助器具を使用することがお勧めです。

歯磨きと歯周病はどう関係していますか?

歯周病とは歯肉炎と歯周炎の総称で、現在日本人成人の約8割が歯周病に罹患していると言われています。

歯肉炎とは歯肉(歯茎)だけが腫れている軽度な炎症状態のことです。
歯周炎とは歯肉炎が悪化し、歯槽骨(歯を支えている骨)にまで炎症が広がっている重度な炎症のことです。

歯周病の原因は、食べカスをエサとした細菌が歯と歯肉の境目に付き、細菌が増えていきます。そして細菌が集合体を作ってプラークが出来ます。

それが、歯と歯肉の境目から侵入すると、歯肉や歯槽骨を攻撃し炎症を起こして歯周病が進行していきます。歯周病が悪化してしまうと、歯肉の腫れ、痛み、出血、膿、口臭等の症状が強くなり、最終的には歯がぐらぐらして歯が抜けてしまいます。

歯肉炎の状態であれば、適切な歯磨きと歯科医院でのクリーニングを行えば治ります。
歯周炎の状態では、歯槽骨の一部が溶けてきている可能性が高いです。適切な歯磨きや治療をすれば健康な状態には戻りますが、一般的に元の状態に戻すことは難しくなります。

普通に歯磨きをしていれば歯を白く保てますか?

歯の黄ばむ着色の原因には、たばこのヤニ、赤ワイン等のタンニン、カレー等のクルクミン、緑茶等のカテキンによる色素沈着があり経年的に歯の着色は進んでいきます。歯を白く保つには、特に上記の食べ物摂取後の歯磨きはとても重要です。

日本の歯磨き粉には、ホワイトニングの成分(過酸化水素、過酸化尿素)が入っているものはありませんが、歯の汚れを取って表面をコーティングする分割ポリリン酸ナトリウムや、歯の表面についた細かな傷を埋めるハイドロキシアパタイトを配合している歯磨き粉はあります。これらの成分が入っている歯磨き粉では歯を白く保つことに効果があると考えられますが、更なる白さにはホワイトニングが必要になります。

今回は大人の歯磨きに関する疑問についてまとめてみました。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。

【参考文献】
・新版家族のための歯と口の健康百科(伊藤公一他、医歯薬出版株式会社)

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