歯科衛生専門学校での口腔内スキャナー実習

口腔内スキャナー実習 歯科関係者向け情報

2026年9月10日(木)、私が学校長を務める医療創生大学歯科衛生専門学校で、第Ⅰ学科2年生を対象に、口腔内スキャナー(IOS)の講義・実習を行いました。

今回は株式会社4DX 代表取締役副社長の石川さんに講義をしていただき、実習では石川さんを中心とする社員9名様と、口腔内スキャナー9台という充実した体制でご指導いただきました。

【株式会社4DX】予防歯科とDX化を推進・口腔内スキャナーの販売 | 株式会社4DXは口腔内スキャナーを通して、予防歯科と歯科業界のDX化を加速させ、歯科医院経営を強力にバックアップ致します。DH向け勉強会や予防歯科の仕組みづくり、院内のDX推進をお手伝いします。
株式会社4DXは口腔内スキャナーを通して、予防歯科と歯科業界のDX化を加速させ、歯科医院経営を強力にバックアップ致します。DH向け勉強会や予防歯科の仕組みづくり、院内のDX推進をお手伝いします。

デジタル機器について説明を聞くだけでなく、実際に手に取り、お互いの口腔内をスキャンするところまで体験する授業です。

学生のうちに、これだけの機器と指導体制がそろった環境で学べることは、とても貴重だと感じています。今回は、その講義・実習の様子をご紹介します。

スポンサーリンク

4DX社の社員9名・口腔内スキャナー9台による実習

今回の実習ではIOS機器だけでなく、学生たちに直接教えてくださる社員様が多数お越しいただきました。4DX社の皆さま、ありがとうございました。

口腔内スキャナーを9台ご用意いただき、4DX社の皆さまから指導を受けながら、学生たちが実機を操作する機会をつくることができました。

新しい機器は、説明を聞いていると理解できたように思えても、自分で使ってみると、初めて疑問が出てくるものです。そのときに、すぐ近くで操作を見てもらい、教えていただける環境には大きな価値があると思います。
今回のような実習を、学生たちの次の学びにつながる経験にしていきたいと考えています。

まずは講義で、口腔内スキャナーの基本を学ぶ

講義は、4DX社の石川さんにご担当いただきました。

授業の流れは、「知る」「比べる」「やってみる」です。口腔内スキャナーがどのようなものかを知り、従来の方法と比較したうえで、実際の操作を体験する構成です。

口腔内スキャナー(IOS)とは?

口腔内スキャナーは、英語の Intraoral Scanner を略して「IOS」と呼ばれます。

歯などに光を当て、返ってきた光の情報から形を読み取る機器で、この方法による型取りは「光学印象」と呼ばれます。

従来は、印象材という材料を使って歯型を採り、石膏模型をつくって歯科技工所へ送る流れが一般的でした。一方、IOSでは口腔内をスキャンし、取得した3Dデータを歯科技工所へ送信して、被せ物などの設計・製作につなげます。講義では、この違いも図を使って説明していただきました。

また、IOSのメリットとして、作業工程を簡略化できること、その場で3Dデータを確認できること、従来の型取りに伴う患者さんの不快感や負担の軽減につながることなどが紹介されました。

メリットだけでなく、「苦手なこと」も理解する

今回の講義では、「IOSは万能ではない」という点も説明いただき、学生も理解できていたようです。

講義資料では、血液や唾液、歯肉の下に隠れた部分など、読み取りたい場所が見えない場合の難しさや、動く粘膜の読み取り、広い範囲をスキャンする際の誤差への注意が取り上げられていました。

学生全員が、お互いの口腔内をスキャン!

講義の後は、実際に口腔内スキャナーを使う実習です。

今回は、学生全員がお互いの口腔内をスキャンする体験を行いました。見学だけではなく、自分自身が操作する側にも、スキャンを受ける側にもなる相互実習です。

機器の使い方を学ぶうえでは、操作する側の経験が欠かせません。一方で、患者さんの立場を考えるには、実際にスキャンを受けてみることにも意味があると思います。
口の開け方や機器の位置、声のかけ方などについて、受ける側の気持ちを想像するきっかけにもなります。

スキャン後は自分の口腔内の3D画像をスマートフォンに保存し、学生たちがその画像をうれしそうに見ていました。

IOSは、歯科衛生士の患者説明や予防にもつながる

今回の講義では、印象採得の用途に加えて、歯科衛生士による患者説明や予防への活用も紹介していただきました。講義資料でも、IOSは「歯科医師が治療で使用するもの」であると同時に、「歯科衛生士も予防に使用するもの」と位置づけられていました。

例えば、取得した3Dデータをスマートフォンで確認できれば、患者さんが自分のお口の状態に関心を持つきっかけになります。
また、機能として、染め出し後の着色部分を目立たせ、着色面積率を自動計算する「染め出し検知機能」もあります。

患者さんに何を伝えたいのか。日々のセルフケアに取り組んでもらうために、どう活用するのか。
こうした視点を持って機器を使うことが、歯科衛生士の仕事につながっていくと考えています。

在学中に「実際に触れる」経験を大切にしたい

私は学校での学びを、国家試験に合格するための知識の習得だけで終わらせたくないと考えています。

もちろん、国家試験に向けた勉強は大切ですが、そのうえで、学んだ知識が実際の診療でどのようにつながるのかを、学生のうちから経験できる環境も大切にしたいと思っています。

今回の実習では、講義で仕組みを学び、従来の方法との違いを理解し、実際に口腔内をスキャンするところまで体験できました。

「知識として知っていること」と「自分で体験したこと」が結びつくことで、その後の授業や臨床実習でも、学ぶ内容の受け止め方が変わってくるのではないでしょうか。

本校では、私が開発した歯科衛生士国家試験対策アプリを活用した学内大会など、学生が主体的に学ぶきっかけづくりにも取り組んでいます。
アプリを使った学習も、今回のように実機に触れる授業も、目指しているのは、学生が自ら興味を持ち、学び続けられるようになることです。

これからも、基礎を大切にしながら、新しい技術にも触れられる教育環境を整えていきたいと考えています。

4DX社の皆さま、ありがとうございました

今回の講義・実習は、石川さんをはじめとする株式会社4DXの皆さまのご協力により実現しました。
9台の口腔内スキャナーをご用意いただき9名の社員の皆さまにご指導いただけたこと、機器の準備から講義・実習の指導まで学生たちの学びを支えていただき、心より感謝申し上げます。

学校の授業で、これだけの機器と指導体制をそろえて体験できたことは、学生たちにとって貴重な機会になったと思います。

「この学校で学べてよかった」と感じてもらえる経験を、一つひとつ増やしていきたい。
これからも、学生たちが歯科衛生士として成長するための学びの機会をつくっていきます。

今回の授業の様子は、医療創生大学歯科衛生専門学校の公式サイトでも紹介しています。

医療創生大学歯科衛生専門学校

プロフィール
田島聖士

日本大学松戸歯学部を卒業後、2004年から11年間、防衛省海上自衛隊の歯科医官として勤務し、2010年に遠洋練習航海(世界一周コース)で約5ヶ月間の洋上勤務(練習艦「かしま」)、2011年には東日本大震災で歯科災害派遣(護衛艦「ひゅうが」)の経験を持つ。
2015年からAOI国際病院 歯科口腔外科での臨床の傍ら、深層学習アルゴリズムを用いた歯科エックス線画像のAIシステム開発をし、2025年から日本初の「エックス線歯科健診」の社会実装を行い、「お口年齢AI」を開発した。
現在は、葵会グループ統括本部 DX戦略部長、医療創生大学 歯科衛生専門学校長、AOI国際病院 歯科口腔外科部長を兼任している。

田島聖士をフォローする
歯科関係者向け情報気になる歯科情報
スポンサーリンク
田島聖士をフォローする

コメント