歯科の学会と歯科専門医について【患者様向け】

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この記事では、歯科の学会と広告可能な歯科専門医について分かりやすくまとめました。

日本の歯科には40以上の学会(日本歯科医学会所属)があり、高い基準を満たしている「専門分科会」と一定の基準を満たしている「認定分科会」があります。

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広告可能な歯科専門医

現在は下記の5学会が認定する専門医資格のみが正式に歯科専門医と広告可能になっています。

  • 日本口腔外科学会
  • 日本歯周病学会
  • 日本歯科麻酔学会
  • 日本小児歯科学会
  • 日本歯科放射線学会

広告可能な歯科専門医は全て5年以上の学会会員歴と大学または病院の附属研修施設等の認定された研修による必修研修単位とが申請の要件となっているカリキュラム制度をとっています。

各学会において症例数は若干異なりますが、学会が定める研修に沿って、既定の治療と管理を実施した症例の提出、その内容の口頭試問、客観試験、症例に関する記述試験、論文提出、実技試験を課しています。

現在は、歯科専門医制度の運用や審査等の認証業務は、一般社団法人 日本歯科専門医機構が取りまとめて行うようになっています。

各学会の会員数と専門医数

2022年4月現在で、広告可能な歯科専門学会、および会員数が7千人以上の学会の会員数は下記です。

歯周病学会が12,178人、口腔外科学会が11,073人、小児歯科学会が5,069人、歯科麻酔学会が2,759人、歯科放射線学会が1,498人、矯正歯科学会が7,201人、顎咬合学会が8,284人、口腔インプラント学会が16,246人になっています。

現在、1万人以上の会員数を有している学会は、歯周病学会(12,178人)、口腔外科学会(11,073人)、口腔インプラント学会(16,246人)の3つのみで、昨年に比べての増加率トップは歯周病学会の+297人でした。また、広告可能な歯科専門学会では、歯科放射線学会のみ昨年より会員数が減少(-52)しています。

平成30年(2018年)の医師・歯科医師・薬剤師調査では、全国に101,551人の歯科医師総数がおり、広告可能な歯科専門医を取得しているのは歯科医師総数の約5%程度です。

そのうち、口腔外科専門医は2,083人(2.1%)、歯周病専門医は1,181人(1.2%)、小児歯科専門医は1,152人(1.2%)、歯科麻酔専門医は363人(0.4%)、歯科放射線専門医は186人(0.2%)でした。

広告可能な歯科医師の専門医に対して、取得していない歯科医師が96,79人(95.3%)と大多数になっています。

歯科専門医は、その取得した歯科医師が標榜することによって、患者自らが受診する先の選択のために用いることができるようになるものです。その一方で、歯科専門医制度には、歯科医師が自らの自己研鑽のためのステップとして用いられている側面があります。

文部科学省は、歯科大学・歯学部を卒業し、法に基づく臨床研修を修了した後には、生涯研修へとシームレスに接続されるのもとしています。その中で、生涯研修システムの一端を現状の歯科専門医制度が支えています。自己研鑽のために専門医制度を利用している歯科医師の一部には、その取得を公表しない先生もいます。

広告可能な歯科専門医以外の資格について

現在、日本歯科医学会の25の専門分科会および18の認定分科会のうち、37学会が学会認定専門(認定)医制度を設けています。

広告可能な歯科専門医以外に、各学会が「専門医」、「認定医」、「指導医」、「専修医」、「修練医」、「准認定医」等の名称を用いて専門医資格を認定している学会が大多数です。

これらの専門医や認定医は、各学会によって養成されるレベルが異なるため、専門領域の技量や区分等の把握が難しく、特に患者さんによる把握は困難な状況になっているのも現状です。

専門分科会

日本歯科医学会には、下記25の専門分科会の学会があります。

  • 歯科基礎医学会
  • 日本歯科保存学会
  • 日本補綴歯科学会
  • 日本口腔外科学会
  • 日本矯正歯科学会
  • 日本口腔衛生学会
  • 日本歯科理工学会
  • 日本歯科放射線学会
  • 日本小児歯科学会
  • 日本歯周病学会
  • 日本歯科麻酔学会
  • 日本歯科医史学会
  • 日本歯科医療管理学会
  • 日本歯科薬物療法学会
  • 日本障害者歯科学会
  • 日本老年歯科医学会
  • 日本歯科医学教育学会
  • 日本口腔インプラント学会
  • 日本顎関節学会
  • 日本臨床口腔病理学会
  • 日本接着歯学会
  • 日本歯内療法学会
  • 日本レーザー歯学会
  • 日本スポーツ歯科医学会
  • 日本有病者歯科医療学会

認定分科会

日本歯科医学会には、下記18の認定分科会の学会があります。

  • 日本口腔感染症学会
  • 日本歯科心身医学会
  • 日本臨床歯周病学会
  • 日本歯科審美学会
  • 日本顎口腔機能学会
  • 日本歯科東洋医学会
  • 日本顎変形症学会
  • 日本顎顔面補綴学会
  • 日本顎咬合学会
  • 日本磁気歯科学会
  • 日本小児口腔外科学会
  • 日本顎顔面インプラント学会
  • 日本外傷歯学会
  • 日本口腔診断学会
  • 日本口腔腫瘍学会
  • 日本口腔リハビリテーション学会
  • 日本口腔顔面痛学会
  • 日本口腔検査学会

今回は歯科の学会と歯科専門医についてまとめてみました。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。

【参考文献】
・歯科医療の専門性に関する協議・検証事業報告書(一般社団法人日本歯科専門医機構監修、令和2年3月、202003_report_01.pdf (jdsb.or.jp)
・主な専門医等の現状について(厚生労働省歯科保健課調べ、参考5 主な専門医等の現状 (mhlw.go.jp)
・歯科医師・歯科医療機関の数(日本歯科医師会編、歯科医師・歯科医療機関の数|歯科医師のみなさま|日本歯科医師会 (jda.or.jp)
・日本歯科専門医機構について(日本歯科専門医機構編、日本歯科専門医機構について|一般社団法人 日本歯科専門医機構 (jdsb.or.jp)
・専門分科会について(日本歯科医学会編、専門分科会 – 日本歯科医学会 (jads.jp)

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