医科歯科連携のために知っておくべき基礎知識【歯科医療従事者向け】

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医科歯科連携・口腔外科・全身管理の基礎知識

この記事では、医科歯科連携のために知っておくべき全身管理や口腔外科的な内容を中心にまとめました。日常臨床の参考にして頂ければ幸いです。

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医科や口腔外科等への診療情報提供書の例文【コピペでOK】

約30の疾患に対して、医科や口腔外科等への診療情報提供書・紹介状の例文をまとめています。

糖尿病患者と歯科治療

HbA1cが7%以上の場合には術前から抗菌薬(アモキシシリン)投与をします。

高血圧患者と歯科治療

180/110mmHg以上での歯科治療は避けます。

抗血栓療法患者の外来での抜歯

普通抜歯は抗血栓薬の単剤・複数剤ともに、継続下での抜歯が推奨されています。
難抜歯は抗血小板薬単剤とワーファリン単剤の場合は可能、DOAC・二剤併用の場合は出血リスクがあるため注意が必要です。

感染性心内膜炎と歯科治療

成人におけるIEの基礎心疾患別リスクが中等度以上の場合、抜歯・歯周外科・インプラント・スケーリング等で出血を伴い菌血症が誘発される処置の際には予防的抗菌薬投与(アモキシシリン2g)が必要となります。

予防抗菌薬投与

SSIの予防には体にメスが入る時点で十分な抗菌薬の血中濃度が必要なため、手術開始1時間以内の投与が必要です。
下顎埋伏智歯抜歯はAMPCを術前単回~48時間まで、インプラント手術は術前単回のみ、普通抜歯は必要なしとなっています。

AMR対策

薬剤耐性感染症による死者は全世界で年間約70万人です。
原因菌を知り適切な抗菌薬を選択します。
3日間投薬し効果が認められない場合は他剤に変更します。
膿瘍は積極的に切開排膿させます。
消炎後は原因の除去を行います。

歯性感染症・頬部蜂窩織炎

第3群の顎炎には、オーグメンチン(アモキシシリン250mg含有)とサワシリン(アモキシシリンが250mg含有)の併用が可能です(1日3回、7日間まで)。
バイオアベイラビリティが良いアモキシシリンの大量投与で、点滴静注と同程度の効果を得ることができます。

ペースメーカーやICD装着患者に対する歯科用電子機器使用の注意事項

ペースメーカーと植込み型除細動器(ICD)装着患者は、抗血栓薬を内服している場合が多いため、外科処置の際は注意が必要です。

透析患者(腎機能障害)と歯科治療

口腔外科処置は透析日を避けます。
腎機能、CCr(クレアチニンクリアランス)が低下しているため、投与量の調整が必要です。
抜歯後等の処方例:アモキシシリン250 mgを2回/日(朝・夕)3日分とカロナール200mgを頓服で処方します。

薬剤関連顎骨壊死のポジションペーパー2023(骨粗鬆症など)

MRONJ:薬剤関連顎骨壊死
ARA:Dmab製剤とBP製剤の骨吸収抑制薬のこと
Dmab製剤:デノスマブ製剤(高用量:ランマーク皮下注、低用量:プラリア皮下注)
BP製剤:ビスホスホネート系薬剤(高用量:ゾメタ点滴静注・ゾレドロン酸点滴静注など、低用量:フォサマック錠・ボナロン錠・ボンビバ錠・ボノテオ錠・リカルボン錠・ミノドロン酸錠・アクトネル錠・ベネット錠など)

関節リウマチと歯科治療

リウマトレックス(メトトレキサート、MTX)を内服している場合は、口腔内のMTX関連リンパ増殖性疾患に注意します。
MTX を12.5mg/週以下は継続、12.5 mg/週以上は主治医と相談します。

上顎洞迷入異物(歯根・インプラント等)の摘出

上顎洞内に歯根、インプラント、切削バー等を落としてしまった場合、犬歯窩アプローチで骨窓を開けて摘出吸引する方法が一般的です。

局所麻酔中毒と歯科治療

リドカイン(キシロカイン)の極量
・成人:3~4mg/kg  (リドカイン単独)、7~8mg/kg (アドレナリン含有時)
・小児:4.4 mg/kg (2%リドカイン8万分の1アドレナリン含有時)

全身麻酔手術時に内服中止する薬

抗血栓薬、脂質異常症治療薬、血管拡張薬、勃起不全改善薬、排尿障害治療薬、脳循環・代謝賦活薬、抗アレルギー薬、抗認知症薬、経口糖尿病治療薬、抗精神病薬、狭心症薬、心不全治療薬、降圧薬、気管支拡張薬、女性ホルモン製剤、骨粗鬆症治療薬、抗リウマチ薬、抗悪性腫瘍薬、サプリメント等多くの薬が対象です。

歯科開業医の先生向けの院外処方例(鎮痛薬と抗菌薬以外)

神経の知覚異常、顎関節症の筋痛、口腔カンジダ症、舌炎、舌痛症、亜鉛欠乏性味覚障害、心因性舌痛症、口腔白板症、口腔扁平苔癬、アフタ性口内炎、難治性口内炎、口唇ヘルペス、帯状疱疹、口腔乾燥症、口腔乾燥症(シェーグレン症候群、頭頚部の放射線治療後)、顎骨壊死、三叉神経痛、神経障害性疼痛、鉄欠乏性貧血、口腔心身症、食事が摂れない時の栄養補助等について記載しています。

妊婦と歯科治療

妊娠中期(16~27週)が安定しているため、歯科治療に適しています。
妊娠末期の歯科治療で仰臥位低血圧症候群になった場合には、左側臥位(左側が下になる様に横になる)となることで下大静脈の圧迫が解除され、症状が改善します。

授乳と歯科治療

母親が薬剤を使用後に母乳へと移行する薬剤はかなり少なく、さらに乳児が母乳から吸収する量は減るため、影響が出る可能性はとても低いです。
念のため、内服してから授乳までの時間を3時間ほど空けるのがいいと思います。

過換気症候群

血液がアルカリ性に傾くことで、手足のしびれや筋肉のけいれん(テタニー様けいれん発作・産科医の手)などを生じます。
呼吸を遅くすることで症状は改善するため、患者さんの不安を取り除き、ゆっくり呼吸する(5秒以上かけて息を吐く)ように指示しましょう。

歯科診療に関する指針・ガイドライン・ポジションペーパー

歯科関連27学会が出ているガイドライン等を一覧にまとめています。

専門医(歯科)の取得方法

9ケの歯科学会が設けている専門医の申請資格や認定条件についてまとめています。

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13ケの歯科学会が設けている専門医の申請資格や認定条件についてまとめています。

認定歯科衛生士の取得方法

26ケの歯科関連学会が設けている認定歯科衛生士等の申請資格や認定条件についてまとめています。

インプラントメーカー31社と120種類のインプラントについて

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インプラントリペアのドライバーキットについて

「14個のドライバーレンチツールを備えたユニバーサルインプラント修復キット」がオススメです。

書籍「インプラント判別ガイド」とインプラントコミュニティについて

不明なインプラントに遭遇した際に判別する手段は、
1 前医に確認する。
2 書籍「インプラント判別ガイド」で調べる。
3 インプラント コミュニティ「ImplaDetect」に投稿する。

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