人工知能と歯科⑥【お口年齢AIの開発】

お口年齢AI 患者様向け情報

本記事では、私が2017年から本業とは別に、ライフワークとして研究・開発を進めてきた歯科エックス線AIですが、このたび新たに「お口年齢AITM」の特許出願を行いましたので、解説させて頂きます。プレスリリース(PRTIMES 2025年10月28日)はこちら

経済産業省 令和8年度「成長型中小企業等研究開発支援事業:Go-Tech事業」に採択された内容は、以下の記事をご覧ください。

令和8年度 経産省 Go-Tech事業の採択について
このたび、経済産業省の令和8年度「成長型中小企業等研究開発支援事業」、いわゆるGo-Tech事業に、私たちが取り組む研究開発テーマが採択されました。研究開発計画名は「歯科診療支援AIシステムの開発研究」で、デンタルシステムズ株式会社と学校法…

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お口年齢AIとは

「お口年齢AITM」は、約3万枚の歯科パノラマエックス線写真から、現在歯数、インプラント数、アイヒナーの咬合分類、歯槽骨吸収量(歯周病年齢TM)などの抽出したデータと、生年月日・性別の情報から、「お口年齢」を算出するシステムとなっています(デンタルシステムズ株式会社との共同開発)。

今後、本システムは、デンタルシステムズ株式会社の画像管理システムである「IntraVision」に搭載し、BtoBtoCアプリとしてリリース予定(2026年12月)になっております。

また、エックス線写真とお口年齢は、「IntraVision」からLINE等により、患者さんのスマートフォンへ転送することができます。

歯科用画像管理・プレゼンツールIntraVision-イントラビジョン-
IntraVision(イントラビジョン)は、チェアサイドで口腔内写真やレントゲン画像を用い、患者さんに視覚的でわかりやすい説明ができる歯科用画像管理・プレゼンツールです。さらに、画像・検査結果・文書をアプリ上で共有することで、診察室での理…

食事や栄養摂取は、健康寿命の延伸に大きく関与するため、「お口年齢AITM」の概念からもオーラルフレイル予防や予防医学に貢献していきたいと思っています。

将来的には、大規模プラットフォームである「楽天エコシステム」との連携を考えており、「Rakuten AI Optimism 2026」のビジネスカンファレンスにおいて、楽天モバイル株式会社 代表取締役 共同CEOの鈴木和洋様とディスカッションさせて頂きました。その内容は以下記事に記載しております。

Rakuten AI Optimism 2026に登壇しました
2026年8月6日、「Rakuten AI Optimism 2026」のビジネスカンファレンスに登壇しました。今回のセッションタイトルは、「AI実装時代におけるDXの現在地~現場で進む企業変革への挑戦~」です。楽天モバイル株式会社 代表取…

お口年齢AIの特徴

本システムでは、生活習慣病である歯周病に関連する歯槽骨吸収量(歯周病年齢TM)も加味して判定します。

また、抜歯後にブリッジやインプラント治療を行った場合などは、顕著に「お口年齢」が若年指標として算出されます。早期発見・早期治療が重要になります。

お口年齢AIとオーラルフレイル

高齢者においては口から食事を摂取できない場合、オーラルフレイル、フレイルの虚弱状態に移行することが言われています。

この「お口年齢AITM」システムでは、奥歯などでの咬み合わせ状態も確認できるため、お口のトラブルをスクリーニングすることができます。
早期発見・早期治療により、口から十分な栄養摂取が可能となれば健康寿命の延伸にも繋がり、自治体単位での運用も有用と考えられます。

オーラルフレイルとは何か?その予防と対応策
この記事では、「オーラルフレイル」について、歯科医師の立場からまとめました。「フレイル」、「オーラルフレイル」、「口腔機能低下症」の言葉は聞いたことがあるでしょうか?高齢化社会が進む中、歯科医療従事者が担う役割は「単に歯を治すこと」にとどま…

お口年齢AIと歯科健診

企業・自治体における歯科健診導入率は依然低く、健康経営に注力している企業でも歯科健診の受診率は低い状況になっております。

本システムでは、約15秒で撮影できる歯科パノラマエックス線画像を用いることにより、簡便に歯科健診やお口年齢を把握できることから、口腔衛生の向上に期待できると考えられます。

人工知能と歯科⑤【エックス線歯科健診について】
この記事では、2025年から4月からAOI国際病院 健康管理センターでスタートする「パノラマエックス線画像による歯科健診」についてご紹介します。プレスリリース(PRTIMES 2024年12月4日)はこちら「健診から医科歯科連携」をキーワー…

特許出願

名称:お口年齢予測システム、お口年齢予測方法、およびお口年齢予測プログラム
出願番号:特願2025-180140
特許出願日:2025年10月27日
特許発明者:田島聖士
特許出願人:田島聖士、医療法人社団葵会

商標登録

1. 商標の名称:お口年齢AI
  登録番号:7068781号
 登録日:2026年7月29日
 商標権者:田島聖士

2. 商標の名称:歯周病年齢
  登録番号:7076217号
 登録日:2026年8月24日
 商標権者:田島聖士

体年齢について

体年齢とお口年齢AIについて
本記事では、健康寿命延伸のために、自分の身体・臓器が現時点で”何歳に相当するか”の体年齢(体内年齢・血管年齢・骨年齢・肺年齢・脳年齢・心臓年齢・肌年齢)を指標として活用されているアプリケーションを整理し、われわれが開発した「お口年齢AI」に…

参考

開発担当者:
葵会グループ 統括本部 DX戦略部長
AOI国際病院 歯科口腔外科 部長
医療創生大学 歯科衛生専門学校 校長
田島聖士

【プレスリリース】
歯科エックス線画像を用いた「お口年齢AI」の開発について. (葵会グループ 医療法人社団 葵会 AOI国際病院)PRTIMES. 2025年10月28日 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000073133.html

【取得済の特許】
「お口年齢AI」システムには、2021年1月19日に特許査定を受けた技術を使用しております(特許番号:特許第6830082号、名称:歯科分析システムおよび歯科分析X線システム)。

【参考文献】
・田島聖士, 園田央亙ら: パノラマエックス線画像における根分岐部病変を自動検出するAIモデルの開発. 日本歯周病学会誌, 2021.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/perio/63/3/63_119/_article/-char/ja

・Satoshi Tajima, Yoshiyuki Okamoto, et al. : Development of an automatic detection model using artificial intelligence for the detection of cyst-like radiolucent lesions of the jaws on panoramic radiographs with small training datasets. Journal of Oral and Maxillofacial Surgery, Medicine, and Pathology, 2022
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S2212555822000345?dgcid=author

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プロフィール
田島聖士

日本大学松戸歯学部を卒業後、2004年から11年間、防衛省海上自衛隊の歯科医官として勤務し、2010年に遠洋練習航海(世界一周コース)で約5ヶ月間の洋上勤務(練習艦「かしま」)、2011年には東日本大震災で歯科災害派遣(護衛艦「ひゅうが」)の経験を持つ。
2015年からAOI国際病院 歯科口腔外科での臨床の傍ら、深層学習アルゴリズムを用いた歯科エックス線画像のAIシステム開発をし、2025年から日本初の「エックス線歯科健診」の社会実装を行い、「お口年齢AI」を開発した。
現在は、葵会グループ統括本部 DX戦略部長、医療創生大学 歯科衛生専門学校長、AOI国際病院 歯科口腔外科部長を兼任している。

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