葵会グループでは、今年度から相互支援プロジェクト「AthTAG(アスタッグ)」の取り組みを活用し始めました。私が葵会グループ統括本部のDX戦略部長として関わる立場でもあり、「支援を“理念”で終わらせず実装する」ことを意識してスタートしています。
本記事では、AthTAGとは何か、葵会グループでの活用、CSRと企業価値、AthTAG GENKIDAMA AWARD 2025について、そしてNHK「おはよう日本(おはBiz)」での放送内容をお伝えします。
AthTAGプロジェクトとは
AthTAGは、企業が若手アスリートの活動資金を「活動応援費」として支援し、そのリターンとして、企業がレジェンドアスリートの肖像権(広告・広報などで使える権利)を活用できる新しいスポーツ支援モデルです。「若手アスリートがおカネを理由に夢を諦めさせない」という理念によります。

また、支援が“寄付”に留まらず、企業のブランディングや採用広報、社内コミュニケーションにもつながるよう設計されている点が大きな特徴です。
さらにAthTAGでは、若手アスリートが自らの夢や挑戦をプレゼンし、共感を得て活動応援費を獲得するピッチコンテスト「AthTAG GENKIDAMA AWARD」も開催されています。
AthTAGの特徴
AthTAGの価値は、単に“お金を出して支援される”ことではありません。企業・アスリート・社会の三者にとって、応援が循環しやすい構造にあります。
1)企業側:レジェンドアスリートの肖像権を活用できる
企業は広告やポスター、Web、SNS、イベントなどで、レジェンドアスリートの肖像を活用できます。いわば「社会貢献」と「企業活動(採用・広報・ブランド)」が同じ方向に進む仕掛けです。
2)アスリート側:活動応援費が挑戦の継続を支える
若手アスリートにとって、遠征費・コーチング・トレーニング環境など、挑戦の継続には費用がかかります。AthTAGは、その現実的な課題に真正面から向き合っています。
3)社会側:若手の挑戦を“共感”で支える文化をつくる
GENKIDAMA AWARDでは、競技力だけではなく「なぜ世界に挑むのか」を言葉で伝える力も問われます。応援が“成績”だけでなく、“挑戦の物語”にも向かう点に、これからのスポーツ支援の可能性を感じます。
葵会グループでの活用事例
葵会グループは今年度からAthTAGの活用を開始し、グループ内の医療・介護・教育の現場で、広報・採用・教育コミュニケーションに展開しています。
葵会ではレジェンドアスリートを4名(野村忠宏さん、伊達公子さん、古田敦也さん、潮田玲子さん)同時に起用しています。

活用の具体例
- 学校・大学のオープンキャンパス広報:受験生・保護者へ「今からでも間に合う」「一歩踏み出せる」メッセージを、レジェンドの存在感と一緒に届ける
- 医療・介護の採用・ブランディング:現場で働く職員にとっても、“挑戦・継続・チーム”の象徴となり、モチベーションや誇りにつながる
- 地域連携・イベント:講演会・啓発企画などで、生活者に届くコミュニケーションの入口をつくる

DX戦略部長の立場からは「ポスターを作る」だけで終わらせず、各施設・学校の接点(Web/SNS/説明会/校内掲示/イベント)で、どの層に、どんな行動変容を起こしたいかを設計して運用することを意識しています。支援活動は、運用して初めて“成果”になります。
企業価値とCSR
CSRは「良いことをしている」という自己満足ではなく、ステークホルダーからの信頼を積み上げ、企業価値につながる活動であるべきです。葵会グループにとってのAthTAG活用は、次のような価値に繋がっていると考えられます。
- 社会的価値:若手アスリートの挑戦機会を増やし、未来の可能性を広げる
- 組織価値:職員が“応援する組織の一員”として誇りを持ちやすくなる
- 採用価値:受験生・学生・求職者に「何を大切にする組織か」が伝わりやすくなる
- 地域価値:スポーツ×健康×教育の文脈で、地域との共創が進む
そしてAthTAGは、企業が“活動応援費”を支援しつつ、レジェンドアスリートの肖像権を得ることで、社会貢献と企業活動が両立しやすいモデルです。

AthTAG GENKIDAMA AWARD 2025
2025年11月11日(火)にCITY HALL & GALLERY GOTANDA(東京都品川区)で、第3回となる「AthTAG GENKIDAMA AWARD 2025」が開催され、全国から121名が応募しファイナリスト8名のピッチコンテストが行われました。プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES
このアワードは、若手アスリートが自らの夢を語り、共感を集めて活動応援費を獲得するプレゼン大会で、活動応援費総額は1,250万円と発表されています。
当日、私も参画企業代表として参加しましたが、若手アスリートのプレゼンは、どれも「熱い思い」がこもっていました。単に“資金が必要”という話ではなく、
- どんな壁があり、
- 何を乗り越え、
- その先にどんな景色を見たいのか、
が自分の言葉で語られていました。
同アワードの結果として、Gold Prizeを含む各賞や、開催概要(日時・会場・審査員など)も公表されています。プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES

NHK「おはよう日本(おはBiz)」での放送(出演)について
AthTAGの取り組みは、2025年12月2日放送のNHK「おはよう日本(おはBiz)」でも取り上げられました。番組では、アスリートの活動資金を“知名度”で支援するという新しい形が紹介され、企業側のメリットも含めて分かりやすく整理されていました。
その中で、私は参画企業の代表(葵会の専門学校長)としてインタビューを受け、少しだけ出演しました。

医療・介護・教育の現場は、どうしても日々の運営に追われがちです。だからこそ、「継続できる社会貢献」を実装していくことが重要だと、あらためて感じています。

NHK「おはよう日本(おはBiz)」
・2025年12月2日(火)
・7:33~から3分程度
・WEB(NHK ONE):https://news.web.nhk/newsweb
・スマホ(NHK ONE):https://www.web.nhk/tv/an/ohayou/pl/series-tep-QLP4RZ8ZY3
まとめ
AthTAGは、「企業が若手アスリートを支援する」という枠を超えて、応援が循環し社会に残る仕組みだと感じています。
葵会グループは、医療・介護・教育を通じて“人の人生に伴走する”組織です。だからこそ、世界を目指す若者の挑戦が、お金の壁で閉ざされない社会を現場の当事者として後押ししたいと思っています。
そして私自身、GENKIDAMA AWARD 2025の熱量を胸に、医療DX、教育の質向上、地域の健康づくりなど、それらを「実装」していくスピードを、もう一段上げていきたいと考えています。
応援は未来への投資です。これからも葵会グループとして、AthTAGの取り組みとともに、若手アスリートの挑戦を応援していきます。


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